夏・雑感

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

とにかく暑い今年の夏。北海道の東の端に位置する北見市では冬は寒く夏は暑いところと言われています。最近は少なくなりましたが冬は氷点下三十度近くまで気温が下がります。初夏はフェーン現象により日本一の気温を記録することもあります。『立秋を過ぎたとはいえ』ここ北見市でも本州並みの気温が続いています。とはいえ、朝夕は爽やかな風が吹きぬけ北の国であることを証明してくれます。過日、名古屋の夏を経験しました。北海道では朝夕に感じる爽やかな夏の空気ですが、連日猛暑が続く名古屋では朝から空気が重く気だるく感じます。そんな中、道行く人たちは足早に職場に向かっているのです。北国育ちの私には厳しい自然の現実でした。

全国学校事務研究集会三重集会に参加してきました。全国各地より850名の参加がありました。今回の講演はNPO法人自立生活サポートセンターもやい事務局次長の湯浅さん。「貧困の連鎖と社会の持続性」と題し、データを織り交ぜながらのお話でした。未婚率・出生率の推移を見るとき、今の日本には、社会の持続可能性はないこと。また、いままでの結婚適齢期という常識はもはや通用しないこと。国、企業、正社員という3つの傘に守られていた社会は傘がしぼみ、より多くの不安定な人々を生み出すことになったこと。そして、社会に必要なものが無かったら市民の責任で「創りだす」という言葉が印象に残りました。
名古屋に着いた日から名古屋城宵祭りが開催。早速タクシーに乗り参上し夜間の天守閣に登ることが出来ました。また場内では盆踊りが開かれ、これぞ日本の夏を実感。

富良野と云えば倉本聰さんの「北の国から」をイメージさせますね。その富良野市で「2011ふらのフォーラム」が7月末に開催されました。全道各地から100名を超える参加者があり、有意義な集会となりました。このフォーラムは学校間連携会議を推進している富良野市・石狩市・北見市の学校事務職員が企画したものです。学校間連携はそれぞれの市によって形態やテーマ設定が違うことから交流を目的に一昨年から富良野で始まったフォーラムです。今回は交流だけに留まらず、兵庫県立大学の尾﨑先生のトライアスロン講演が注目でした。トライアスロン1「学校はどこへ向かう」2「地域を見つめる」3「切り結ぶ学校事務」の3テーマについて講演、ゲストの市教委職員・校長・教員等との意見交流と続きます。参加者それぞれが何かを感じ取ってくれたことと思います。

今宵は雨、日中の暑さが流されていくようです。この先はひと雨ごとに夏が過ぎ去っていくのでしょうか。