2.学校事務総量白書運動

『学校事務総量試案』

1951年(昭和26年)の全道協議会発足以来、研究大会の課題の中心は身分や給与の改善、学校事務の能率化・簡素化などで、職務内容の明確化についての話し合いが重要な問題と認識されつつも、なかなか話し合われませんでした。
職務内容の明確化ということに踏み込んだ研究発表がされるようになったのは、1959年(昭和34年)の第9回帯広大会です。研究発表は「勤務量と配置基準」「事務職員のあり方」といった内容でした。
会員からの職務内容の明確化を要望する流れの中で小委員会の設置がされ、この小委員会により『学校事務総量試案』が作成されました。この『学校事務総量 試案』に伴い全道100校(小学校60校、中学校40校)の抽出調査も行われ、翌年8月の第10回室蘭大会で第1次中間報告がされました。この流れは 1969年(昭和44年)の第19回苫小牧大会の『学校事務総量白書』(最終報告)までつづき、5次にわたる中間報告と特別報告が行われることになりま す。
この10年間におよぶ学校事務総量作成の目的は次のようなものでした。
・・・「この学校事務総量作成の目的は、学校にある全ての領域の事務を収録し、その内容を分析し、さらに処理に要する時間を測定することにより、事務の総量を具体的に捉え、事務職員の職務内容と必要な定員数を明確にしようとするものである」・・・

「職務基準試案の設定」

1961年(昭和36年)、第11回留萌大会で、職務明確化の研究を継続する決議がなされ、「職務基準設定小委員会」が設置されることになりました。この小委員会で検討された第2次報告が翌年1962年(昭和37年)の第12回函館大会に発表されています。
この第2次報告では、第1次報告を補足しつつ、学校事務職員の職務のあり方や範囲について、次の3つの基本的観点から「職務基準試案」を提示したのです。
・学校事務職員配置の意義について
・教育行政事務と学校事務の区別について
・事務と雑務の区別について

「北海道学校実務要覧」の発行

第2次報告と時を同じくして1962年(昭和37年)、『北海道学校実務要覧』(全道協議会編集)が発刊されました。
「学校事務段階別運行指導図」
1963年(昭和38年)第13回岩見沢大会で第3次報告がされ、校務分掌に焦点をおいて報告されたのにつづき、1964年(昭和39年)第14回網走 大会において「学校事務段階別運行指導図例」が提示されました。この「学校事務段階別運行指導図例」の意義は「単に一つの仕事が同一人によって処理される 様相を否定し、分業と協力の態勢、さらに専門各職種の複数配置なしには行われ得ないことと事務運行及び具体的事務執行指導の教書としての意義を有する」と しています。

3.特別報告書

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