○○を溶かす装置があれば

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

先月末、富山市での教育研究集会に参加してきました。その前後に会議が集中し、かなりタイトなスケジュールだったため、老いた身には結構きつい日々でした。知識は抜けていきますが疲れは必要以上に溜まるこの頃です。
その富山、この冬は何度も大雪のニュースが放送されていました。研究集会当日も新潟方面での大雪でJRが大幅に遅れ、富山空港は羽田便が運休となってしまいました。富山の雪には傘が似合います。北海道で暮らす私には、雨が降ったら傘をさしますが雪で傘を使う習慣はありません。しかし、富山の雪は大きく、そして重い雪でした。湿気を含んだジャンボな雪が天から落ちてくる感覚は、北海道ではなかなか経験できません。また、足元には地下水を流す融雪装置なるものがあちらこちらに設置され、重い雪を溶かしていきます。路上には雪はありませんが融雪装置から噴出される水と、溶けた雪(水たまり)が歩行者を待ち構えています。その状況に慣れていない私には、ただただ歩きづらさを感じさせるものでした。その土地での雪に対処する違い、生活文化の違いに南北に長い日本を感じました。
大雪では岩見沢市が大変な状況になっています。北見でも10年ほど前に百年に一度の大雪を経験しましたが、その時は生活機能が停止しました。玄関が開かず自宅の窓から脱出し、母の薬を取りに病院まで雪を泳いでいったことを思い出します。きっと今の岩見沢市では多くの困難に直面していることでしょう。自然の猛威の前では人間の力は微力なものですね。
さて、学校では「年度反省」を迎えるころです。この一年、データ集積とその分析に挑戦しました。分析結果を活かすための次なる一手の壁が立ちはだかっています。この壁を溶かす装置が欲しいのですがなかなか手に入りません。学校事務という仕事をとおして「何を想い」「何が課題となった」「何ができた」などを問い返し、自分の足跡をしっかりと踏み固めたい、と思うこの頃です。