輝くひとみ

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

白一色の世界から、雪解けが進み少しだけ大地の顔を覗かせた3月。新しい出会いを求め卒業生が巣立って行きました。ただ冷たかった風が、春の匂いを運んでくるようになった4月。不安と期待のなか、新入生が入ってきました。
まずは子どもたちが新たな環境で大きく羽ばたいてくれることを願っています。時折訪れる卒業生は真新しい制服に包まれ、瞳は輝いています。生き生きとした表情は良いものですね。

さて、「会長の部屋」あいさつ更新を月に一度と決めながら、遂に3月に途切れてしまいました。イチローの10年連続200本安打が途切れた時に匹敵するくらい本人は残念に思っています。この3月は例年にない忙しさのなか、痩せる思いで仕事に立ち向かってきました。その勢いのまま年度末・年度初めを迎え、疲労困憊ではありますが、ようやく気持ちにゆとりができたようです。こうして「会長の部屋」あいさつ文に想いを巡らしていますが、昨今話題になる費用対効果ではありませんが、どれだけの方がこのあいさつ文を読み、共感していただいているのかは疑問です。書き手の想いが他者に伝わるということは至難の業なのでしょう。そう考えると作家という職業は孤独なものなのかもしれません。芥川賞作家の田中慎弥さんの顔が浮かびます。いやいや、そうではなく私自身の問題として自虐的にならざるを得ません。

学校事務という仕事をとおして、子どもたち・学校、地域に対して何ができるのか、何をしようとするのか、という明確なビジョンを抱きながらこの一年を過ごしたいですね。学校のなかで学校事務職員として生き生きとして働く姿、この日常を大切にしたいと思います。私たち大人も、輝くような瞳を持ち続けたいと願いながら。