卒業式に想う

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

北国の3月は冬と春が同居しています。真冬日(終日氷点下)が続いたり、 横殴りの湿った雪が吹き付けたかと思うと、その翌日には一気に雪が溶けだすこともあります。 そして日一日と確実に春の匂いは強まりますが、天候の激変や寒暖の差は例年になく激しいように感じられます。地球温暖化の影響なのかと心配です。みなさんの地区ではいかがでしょうか。
梅も桜のつぼみもまだ芽吹くことはない北見ですが、校舎のなかは桜の花びらが咲き誇ります。 体育館の壁面には2本の大きな桜の樹がいっぱいの花びらを付けています。 そして樹は大地にしっかりとその根を這わせています。生徒会が中心となって在校生が取り組んだ作品です。 この学び舎を巣立つ先輩に対する感謝と未来への希望を表現しています。儀式化する学校行事ですが 教育活動(教育実践)の一環として在校生が卒業生に贈る会場いっぱいの装飾には温かさが感じられます。 卒業生は後輩のやさしさに合唱というカタチで応えます。 指揮者も歌い手も涙なみだの「大地讃頌」は在校生や保護者に大きな感動を与えてくれました。
さて、この時期になると必ず考えることがあります。 それは卒業生に学校事務をとおして何ができたのだろうか、何ができなかったのだろうかと。 この問い掛けは退職するまで繰り返すことになるのです。 いやいや、退職後も折にふれ考えることになるのでしょう。 でもその時は学校事務職員としてそれぞれ勤務してきた学校をフィルターにし、もっと もっと大きな課題と向き合っているのかもしれませんね。そう考えると人生は学びの連続なのですね。
学ぶこと、そして現状を問うこと、このふたつを大切にしなければと思い起こさせてくれる卒業式、 やはり学校っていいなと思います。