寒波と暖冬

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

 2月になって連日のように寒い朝を迎えています。 この数年あまり感じなかったような連日の寒波です。 マイナス20度を下回る日も幾日かありました。友人の車は朝エンジンがかからない、 ご近所ではお風呂が凍結する有り様です。ちょうどテレビでは濡れたタオルを ぐるぐる回しバットのように持っている姿を映し出していましたが、 子どもの頃、くっきりと輝くオリオン座を見ながら銭湯から戻ると 濡れたタオルは銭湯を出たときのままの状態で凍っていたことを思い出しました。 寒い日が続いていますが、その合間を縫うように暖かな日が出現します。 除・排雪がゆき届き路面が見えることが多くなったせいなのか、日中は雪が融け出すことも 多くなりました。まるで3月の卒業式の頃の季節の匂いです。 偏西風の蛇行が原因ともいわれていますが、自然は間違いなく変化しています。

さて、学校事務の世界でも変化を見せています。 道立学校では学校運営支援室が教育局に設置されるようです。 また、事務事業の効率化・省力化を図るため教職員事務センターの設置に向けた準備体制が明らかにされました。 これらの政策は学校という学びの場から学校事務が遊離していく危険性を含んでいるように感じます。 効率化・省力化は必要なことであることはもちろんですが、 そのことを強調するあまり「教育の場」だからこそ必要とされる学校事務が忘れられることになっては困ります。 教育という営みは教授活動だけで成り立つものではありません。 学校で働くすべての教職員、保護者、行政機関、そして地域の力が結集して学校を創りだしていくのだと思います。 その実現のため私たちは学校間連携という学びの場・協議の場を設定し、現状を捉え返すとともに、 子どもたちにとってより豊かな教育環境を創り出すための足がかりを提起し、 多くの方々とのつながりを求めているのです。より温かな学校教育そして学校事務の実現をめざして。