北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 常陸 敏男(ひたち としお)
去る9月14日の全道協議会総会で会長に選任されました。退任された名達会長はじめ前役員の皆さん本当にお疲れ様でした。
さて、私にとって全道協議会の役員、ましてや会長に立候補するなど正に青天の霹靂、思いもよらぬ出来事ではありましたが、全道の多くの方々から、「この厳しい状況の中で頑張ってほしい」との切なる言葉をいただき、微力ながらこの仕事に携わる決意をいたしました。
立候補届にもありましたとおり、私は全道協議会に連なる支部業務も殆ど経験がありません。ただ、縁あって助言者や協力者を多くやらせてもらいましたので、全道協議会の研修活動の骨格やエキスについてはある程度自分なりの理解ができていると思っております。また、現在石狩市の学校間連携会議の事務局長を2009(平成21)年から努めさせてもらっているおかげで、現場段階の実践的とりくみに何が必要かも多く勉強させていただいたと思っています。その経験をこれからの協議会運営に少しでも活かせられるよう、役員及び特別委員会の皆さんと真摯な議論を交わしたいと思います。
考えてみますと私自身のこれまでの成り行きを見ても、義務教育費国庫負担適用除外問題を長期間引きずりながら、週休二日制の先行実施問題や長期休業中の研修権問題など、同じ学校で働く者としてどうしてこのように差別的扱いを受けるのだろうという、一抹とは言えぬ寂しさとともに歩んできた感があります。しかし、学校や学校事務をよりよいものにという気持ちだけは今も忘れずに持ち続けられています。それは多分、私が事務職員になるずっと前から、やはり職場で辛い思いを耐えてきた先達が、次世代に「繋げる」営みを諦めずに続けてきたことに、私なりに強く共感することができたからであろうと思います。ですから、社会の移ろいとともに学校がどこに向かうか判然としない中にあっても、私たちの仕事はこの思いを「繋ぐ」ことにあるのだと、そのような思いを新たにしています。
最近そこかしこで「学校で唯一の行政職員」という激励とも何ともつかぬことを言われますが、私は、学校事務職員は学校で働くこと、すなわち子ども、教職員、保護者、地域と一緒に「学校をつくる」ために存在していると自負しており、学校事務はそこにこそ醍醐味があると信じています。その学校事務をより確かなものにするために全道協議会も頑張りますし、皆さんの力もお貸しいただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
2012年10月1日