北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 常陸 敏男(ひたち としお)
土砂降りの後に虹(6×7レンジファインダーカメラ+リバーサルフィルムで撮影)
事務職員協議会のウエブサイト(ホームページ)がリニューアルされることになりました。現在のホームページは1999年に開設されたということですが、協議会HPですら15年も経過していると考えるとインターネットという技術は最早新しくないことに驚くとともに、この技術が確立されたことで社会環境が大きく変化したであろうことも想像に難くありません。光と影の極端なコントラストに彩られたこの技術は今後どのような発展をもたらし、どのような恩恵と課題を人間社会にもたらすのでしょうか。
なんだか、大仰な入り方をしましたが、とにかく、協議会HPがさらに利用しやすく、会員の皆さんの活動や日常業務への貢献、そして親睦の深まりへと、利便性を高めていくことを期待します。現在、メディア委員会はリニューアルに向けた最終調整を行っている段階ですが、9月中旬には新しいウエブサイトへ移行することになります。
新ウエブサイトの目玉はたくさんありますが、まずはこれまでの会員専用の掲示板に加え「学校事務知恵ぶくろ」というサイトがつくられ、より事例や実務におけるQ&A的な交流がすすめられることになります。もう一つは「北海道の学校事務」として、事務職員協議会の発行物や発表レポートを含む全道事務研のあゆみが充実され、これまで以上に資料整備が進むものと思われます。
さてしかし、始めに申し上げたとおり、インターネットの世界はいいことずくめではありません。アラブ諸国で民主化を求める大規模な行動となった「アラブの春」では、ソーシャルネットワークの果たした役割が大きいとされていますが、現実にはアラブ諸国では内戦の継続化など厳しい情勢が続いているようです。日本国内でも、スマートフォンが使われた犯罪やいじめが後を絶ちません。また、匿名性を盾にした罵詈雑言の応酬も凄まじいものがあり、現代社会の荒んだ一面を垣間見る思いです。
それでも、その即時性・多対応性など、これまでの紙媒体や電話の比ではないことは明らかです。しかし、だからこそ面を突き合わせて議論をすることの重要性も再認識させられます。
先日、協議会ウエブサイトの掲示板において、名指しでお叱りを受けました。自分では気づかなくとも他人を不快にさせていることはあるので、そのことについては反省が必要だと思います。ただ、指摘の意図が掴みきれない部分もあります。このような場合、よく知り合った者同士が実名でやり合う場合は心配がないのですが、ウエブ上で問い直しや反論するのがよいのか、私自身よく分かりません。この掲示板は、協議会員の専用ページですが、ハンドルネームでの書き込みが認められているので、だれでも気軽に投稿できる利便性はあります。しかし、ネット上での議論は、誤解や間違いが増幅して暗黒面に陥る可能性が大きいと思われるので、会員限定のサイトであればなおさら発言の趣旨ができるだけ適確に伝わるよう、投稿者は留意しなければならないと思います。不必要な揶揄、嘲笑、誹謗、中傷などは厳に慎むべきですし、自分の考えか他者の考えか、通説かそうでないかが分かるような表現なども必要に応じて書き添えるべきと思います。そのような点に留意して、真摯な意見交流の姿勢を持てば、掲示板も皆さんの考えをまとめる手助けとなるかと思います。大切なのは、会員は誰しも堂々と自分の意見を書き込む権利があるということです。実名では気後れするという方はハンドルネームで始めみたら如何でしょうか。リニューアルの日は間近です。
2015年9月1日