「新しい仲間」となった皆さんへ

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 作田 八重子(さくた やえこ)

令和3(2021)年度が始まって1ヶ月が過ぎました。新採用事務職員の皆さん、大変お疲れ様です。学校現場で働いた経験のある方、初めての方それぞれ多忙の中で戸惑いながらも少しずつ着実に仕事を進めていらっしゃることと思います。

かく言う私にも新採用の頃がありました。もう随分以前のことになりますが、今でもこの時期になるとふと頭に浮かぶことがあります。

私の最初の仕事は「コピー機の修理」でした。着任した朝、挨拶を済ませると早速ある教職員から「作田さん、コピーの調子が悪いので見てほしい」とのこと。もちろん今まで一度もコピー機を開けて修理したことなどありませんでしたが、新採用の私には「とりあえずやってみよう」しか選択肢はありません。マニュアルを見ながら懸命に格闘した記憶があります。結局うまく行かず、見かねた周囲の教職員が助けてくれたことを覚えています。

その後も多くの同僚(先輩と呼ぶ方が正しいですが)に子どもたちの様子、校内組織、分掌、地域との関わり、研究組織などを一つずつ教えてもらいました。町内の研究サークルでは「学校配分予算」を立てること、そのために事前に教職員と話をして教室の様子や教材の使い方などを「聴く」ことを学びました。またある先輩事務職員からは「校舎内外を歩く」「授業を観る」ことから自校の課題を見つけることを教えてもらいました。都度出会ってきた多くの皆さんには「感謝」という言葉だけでは言い尽くせない湧き上がる想いがずっとあります。

昨年から引き続く新型コロナウイルス感染大防止のために日常のコミュニケーションを制限される環境が長期間に及んでいます。学校においても仲間に悩みを相談したり、研修を受ける機会が阻害されています。私たち先輩事務職員はこの事態をとても憂慮しています。でも足踏みを続けている訳ではありません。少しでも出来ることを考え、取り組んでいます。新採用事務職員の皆さん、近年採用者の皆さん、皆さんが所属する支部・市町村等で先輩事務職員の方々が感染対策を工夫して開催する研修会・研究会に可能であれば参加してみてください。

先日、渡島公立小中学校事務職員協議会のオンライン研修会に参加させていただきました。事務職員の研修機会を保障するため、年度初めの多忙を押して役員の皆さんが中心となり準備を進め開催されました。事務職員をとりまく情勢と喫緊の課題などを整理し、学校現場を踏まえた提案がなされていました。渡島支部だけでなくこのような取り組みを始めた支部、市町村もあると思います。全道協議会においても本年1月に「経験年数の少ない事務職員のためのオンライン冬季セミナー」をフルリモートで実施しました。運営側の不慣れもありスムーズに行かない場面もありましたが、参加した方のアンケートなどからチャレンジした意義を確認できました。

全道協議会は本年9月に「第70回記念 北海道公立小中学校事務研究大会」を計画しております。大変残念ながら札幌市における感染者数急増等を勘案し参集による開催は困難と考え、参集によらない方法をお示しする予定です。皆さんにご満足いただける形ではないかもしれませんが、新しく仲間になった皆さんそして会員すべての方々と少しでも学びの場を共有する機会になればと願い、実行委員会(留萌地方小中学校事務職員協議会)の方々と協力して進めてまいります。

新採用の皆さん、そして近年採用者の皆さん、お忙しい中ではありますが、時間を見つけて参加してみませんか?お待ちしています。