JRの旅(最北の街・稚内市)

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)
 先週、北見市から北海道最北の街、稚内市までJRに揺られ片道8時間の旅を楽しんできました。
北見から旭川へ向かい、そこから宗谷本線を走る特急サロベツに乗り換えると車窓から見る風景(地形・植生・歴史・空気?)はオホーツクの景色とは一変します。同じ北海道とはいえ不思議なものですね。
旭川を出発し程なく塩狩峠にさしかかります。三浦綾子の小説「塩狩峠」の舞台となった場所です。線路の左右には桜が咲き誇り、乗客を楽しませてくれます。さらに北上すると、まるで沼や湖を連想させるゆるやかな川面、日本で4番目に長い天塩川が線路と併走します。この川の流れは時間の進み方が違う空間に誘ってくれたようで、気がつくと終点稚内に近付いています。目を外に向けるとサロベツ原野の北端に位置する「兜沼」の案内板があり、一面に水芭蕉が咲いています。オホーツクにも水芭蕉の景勝地がありますが、その規模ではありません。大群落です。また、沢沿いには黄色が眩しいエゾノリュウキンカが新緑とともにありました。白と黄色、そして緑が素敵なコントラストを描いています。北の大地の力強さを感じるカットでした。
今回の旅の目的はJRの旅を堪能することではなく、宗谷管内公立小中学校事務職員協議会(以下宗事協)研修会への参加です。若い方が多い宗事協会員からは沢山のエネルギーをいただきました。ありがとうございました。当日はもっと多くの方との意見交流をするべきだったと反省しています。どうやら私の川は流れが速すぎるようです。帰路、車窓に映る天塩川を見ながら・・・。