教育は未来への投資

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 名達 和俊(なだち かずとし)

 時間の流れを速く感じるようになりました。それは多忙により感じるのでしょうか? いやいやそうではなく、残念ながら加齢とともにそれはやってくるようです。 最近のTVで計算式が放映されていましたが、やはり加齢のせいでしょうか、 その数式が記憶にありません。
つい最近桜が咲いたと思っていましたが、気がつくと7月。 校舎前には黄色いマリーゴールドと赤いサルビアが夏の日差しを 浴びて喉を涸らしているように見えます。
さて、経済危機対策の補正予算で文部科学省は「スクール・ニューディール」構想を発表しました。 ①公立小中学校耐震化②公立小中学校の太陽光パネル等エコ改修③地上デジタルテレビ(電子黒板を含む)の整備 ④教育用・校務用コンピュータ、校内LANの整備⑤理科教育設備の整備などです。 教育予算が増えることは学校・子どもたちにとって嬉しいことです。 一日の大半を過ごす学校が安全安心な校舎であることは地域にとっても防災上頼もしいことです。 また、高度情報化社会にあってICTの活用も必要なことでしょう。 教育界では「不易流行」という言葉をよく使います。もともとは俳諧用語のようですが、 不易は詩の基本である永遠性。流行はその時々の新風の体(広辞苑)とのこと。 技術革新への対応と教育のもつ人格の完成への営み、この調和こそが大切なことのように思います。 テレビのニュースでは学校のICT化を先取りする展示会の様子が流れ、 学校のFAXにはメーカーの宣伝情報が送られてきます。
文部科学省は「成長戦略―未来への投資」を謳っています。 雇用情勢の悪化等厳しい社会情勢であることは間違いありません。 未来への投資、それはだれのために、どのように投資すべきか。 また現場(学校)の意見反映のあり方を考えさせられた出来事です。
二ヵ月後には第59回全道事務研究大会後志大会です。 気がつくと大会前日とならないよう一日一日を大切に過ごしたいものです。 9月のフルーツ街道には北の大地の贈り物が待っています。倶知安町でお会いしましょう。