「北海道の学校事務」の継承・発展を(その2)

北海道公立小中学校事務職員協議会 会長 中辻  明(なかつじ あきら)

本会元会長の新谷新一さんが、2月1日、亡くなられました。87歳でした。
新谷さんは、兵役を経験された後、戦後の義務制学校事務職員制度発足間もない1950年(昭和25年)に採用され、30年間北海道公立小中学校事務職員として勤務されました。そのうち、1961年(昭和36年)から1978年(昭和53年)まで、実に17年間に渡って本会役員をされ、5年間は会長として本会の発展に寄与されました。設立間もない創成期から、「当面一人の事務職員の職務内容(五項目)定着」「領域としての学校事務の提起」「持田栄一氏記念講演」といった本会の骨格を形づくる時期に日々奔走されたことに対し、心から感謝するものです。何の積み重ねもない中、身分の確立・待遇改善・職務内容の明確化等重複した課題解決にあたられたことは、並大抵のことではなかったでしょう。また、退職後は、3期12年間、恵庭市議会議員として活躍されました。
新谷さんは、1951年(昭和26年)8月、、126名が参加し(全道配置数216名)、感激と期待の中で行われた本会創立総会に立ち会われたものと推察しますが、そのころの方達はご存命でもすでに80代後半を迎えられていることを、このたび改めて認識したところです。
現在、本会は1300名を数える大きな組織となり、全道事務研究大会も今年で第58回を迎えます。このように継承・発展できたのも、先人たちが幾多の困難を克服し、基盤を築いてこられたことに尽きるのです。
後に続く我々は、この60年近い「北海道の学校事務」をしっかりと受け継ぎ、深化・発展させていかなくてはなりません。これからも多くの困難が待ち受けているのでしょうが、この長年の歩みにより創り上げてきたことが大きな支えになることは間違いありません
さて、第58回全道事務研究大会ですが、2008年9月11日(木)・12日(金)の2日間、稚内市で開催されます。「宗谷2008―光は最北より」―現地・本部、共に参加者のみなさんを迎え入れる準備を整えているところです。ご期待ください。